今話題の「痩せるホルモン」といわれるGLP-1は糖尿病の医師処方薬です。
サプリメントではありません。健康な人がダイエット目的で使用することはリスクを伴います。
この記事ではGLP-1を使った治療薬について、詳しくご説明します。
GLP-1は消化器から出るホルモンのひとつ
GLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)は「インクレチン 」という消化器から出るホルモンのひとつです。
食事を摂ると消化器から分泌され、すい臓がインスリンを分泌するのを促進します。
GLP-1の副作用は?
このGLP-1を使った糖尿病の治療薬がダイエット薬として話題になっています。
この薬の治験では、悪心(気持ちが悪くなる)、下痢、嘔吐などが現れることが分かっています。
危険!隠れ糖尿病の人が安易に服用したら
また、隠れ糖尿病の人が医師に相談しないで使用すると糖尿病網膜症の発症の可能性も報告されているので、十分な注意が必要です。
ほとんどの健康診断では空腹時に採血をし、血糖値を測ることで糖尿病を診断します。しかし軽症の場合、食後2~3時間で血糖値が上昇することが多く、糖尿病と診断することが難しくなります。
日本人は食後に血糖値が上がるタイプが多く、重症化するまで気付かないケースもあり注意が必要です。
GLP-1は、なぜ痩せる?
このGLP-1を使った糖尿病の治療薬は、血糖値が高いときに血糖を下げる働きがあります。
現在、Ⅱ型糖尿病の治療薬として使われていますが、特徴的な作用として食欲を少し抑える働きがあります。
なぜ食欲が抑えられるかというと、まずはこの薬が胃の運動を抑えることにあります。
そのため、食事中に満腹感が得られやすくなります。
GLP-1の副作用は全身に及ぶ
しかし、胃の運動を抑さえる作用が強く出すぎると、吐き気などの副作用が現れることもあるため、糖尿病患者さんに医師が処方する際には、問診や経過観察など医師の管理のもとに服薬します。
また、GLP-1の多くは神経を通って脳の視床下部などに情報を伝達することも分かっています。
脳の様々な部位に影響を及ぼし、食欲の抑制に作用するのです。
胃や脳だけでなく、GLP-1の受容体(刺激に反応する構造)は、すい臓、腸、心臓、肺にもあり、全身に作用します。
医師は検査結果など総合的に判断して処方
もし、あなたが隠れ糖尿病だったとしましょう。
医師に糖尿病と診断されると、病気のタイプや進行状態、合併症のリスクなどを検査診断して、あなたに合った治療方法が提案されるのです。
GLP-1でダイエット目的で使用することは、日本医師会でも「安易に使用すべきでない」と注意を促しています。
出典:朝日新聞
ダイエットは健康的に!
GLP-1は医師処方薬で、薬は病気の人に必要なものであり、健康な人が飲むにはリスクがあります。
また、サプリメントは健康食品であり、病気を治すものではありません。
どちらも上手に取り入れるには正しい知識を得ることが大切ですので、不安があれば信頼できる医療機関の医師に相談しましょう。
また、「Dr.ONE」では、食生活を見直したり適度な運動を取り入れたりと、健康的にダイエットをすることを推奨しています。
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